滋賀県長浜市、JR北陸本線・長浜駅から北東へ徒歩約10分。にぎやかな商店街から一歩路地裏へ入った住宅街に、ひっそりと佇む隠れた名店があります。それが、長浜で半世紀以上にわたり地元の人々に愛され続ける『茂美志屋(もみじや)支店』です。
「茂美志屋」と聞くと、黒壁スクエア近くの有名な本店を思い浮かべる方もいらっしゃるかもしれません。しかし、今回ご紹介するのは、それとは趣を異にする、まさに“穴場”と呼ぶにふさわしい支店。ご夫婦で切り盛りされている店内は、訪れる人々を温かく迎え入れるアットホームな雰囲気。筆者が訪れた際も満席で、その人気の高さが伺えました。
こちらの支店は、麺類・丼物を中心とした昔ながらの食堂ですが、特筆すべきはその唯一無二のメニューの数々。まずは、茂美志屋の代名詞ともいえる一品、「のっぺいうどん」からご紹介しましょう。
心まで温まる、長浜名物「のっぺいうどん」
壁に貼られたメニューの中から迷わず「のっぺいうどん」と「ごはん」を注文。少し待つと、目の前に現れたのは、その迫力に思わず息をのむ一杯でした。丼いっぱいに張られた熱々の餡!これぞ、生姜が効いたあんかけうどん、長浜のソウルフード「のっぺいうどん」です。一口食べれば、生姜の香りと出汁の旨みが溶け合ったとろみのある餡が、熱々のうどんに絡みつき、じんわりと体の芯から温めてくれます。その優しい味わいは、心身ともに疲れを癒してくれるかのよう。まさに至福の一時です。価格は750円という手頃さも魅力。その美味しさに、筆者は心から満足しました。
チャーハンとは一線を画す「焼めし」の魅力
そして、茂美志屋支店に訪れたなら、ぜひとも味わっていただきたいのが「焼めし」です。想像する「チャーハン」とは全く異なる、洋食のような独特の料理。ご飯を油でかしわ(鶏肉)やかまぼこ、椎茸、たっぷりの野菜などと一緒に炒め、ウスターソースなどで味付けされた一品です。驚くことに玉子は使われていません。その食感はパラパラではなく、「しっとり・まろやか・モチモチ」。関西ではポピュラーな部類に入るそうですが、他の地域ではなかなかお目にかかれない特別な味わいです。まさに「昔ながらの五目飯」といった趣で、地元の方々が愛してやまない理由がよく分かります。
脳内でドーパミンが溢れる!絶品「あんかけ焼そば」
さらに、もう一つの看板メニューが「焼そば」です。これもまた、一般的にイメージするソース焼そばではありません(ソース焼そばも別メニューとして存在します)。提供されるのは、香ばしく焼き色が付くまで油で炒められた中華麺に、ドロリッチとした和風中華味の濃厚五目餡がとろりと絡んだ「中華風あんかけ五目焼そば」。長浜市にある「茶しん」さんの名物、中華風焼きそばにも通じるような、一度食べたら忘れられない最高の美味しさです。麺と餡が絶妙に絡み合い、口に入れた瞬間、脳内でドーパミンがドバドバと溢れ出すような衝撃を受けることでしょう。麺も野菜もたっぷりで、これだけでお腹いっぱいになる満足感も魅力。ちなみに、中華の餡は唾液のアミラーゼの作用で「しゃびしゃび」になってしまうことがありますが、これもまた一興。筆者も食べ終わる頃にはいつもそうなりますが、その美味しさは変わりません。
地元密着型の温かい食堂
茂美志屋支店は、観光客向けというよりも、地元の人々が日常的に利用し、愛する食堂という趣が強いお店です。おじいちゃんやおばあちゃんの家のような懐かしさがあり、提供される料理には、ご夫婦の温かいおもてなしの心が込められているかのようです。
お車でお越しの際は、お店の斜め向かい側に数台分の狭い砂利駐車場がありますのでご利用ください。ただし、駐車スペースは斜め停めですのでご注意を。また、お店の前の道路は東から西への一方通行となっていますので、事前に確認しておくと安心です。
長浜を訪れた際には、ぜひ茂美志屋支店で、地元の人々に長年愛されてきた「のっぺいうどん」や、他では味わえない「焼めし」、そして脳を揺さぶる「あんかけ焼そば」を体験してみてください。きっと、心もお腹も満たされる、温かい思い出ができることでしょう。今度は他のメニューも試してみたくなると、誰もが思うはずです。
店舗詳細データ
| 店名 | 茂美志屋(もみじや)支店 |
|---|---|
| 住所 | 日本、〒526-0052 滋賀県長浜市神前町4−15 |
| 電話番号 | 0749-62-1992 |